よくある質問 ・ 電気亜鉛めっき

亜鉛めっきでベーキングは必ず必要ですか

結論

すべての部品に要るわけではありません。ベーキングは、電気めっきで入り込んだ水素による「水素脆性」を防ぐための処理で、高強度の鋼や熱処理品で必要になります。強度区分の低い一般的な部品では、通常は不要です。材質と強度で決まります。

ベーキングは水素を追い出す処理

電気めっきの工程では、部品の表面で水素が発生し、その一部が鋼の内部に入り込みます。これが高強度の鋼だと、時間が経ってから突然割れる「水素脆性」を起こすことがあります。ベーキング(めっき後の加熱)は、この水素を抜いてしまうための処理です。

怖いのは、割れが処理直後ではなく、組み付けて出荷したあとに起きることです。外観検査や寸法検査では異常が見えないため、対策していないと市場で初めて分かります。

要否は材質と強度で決まる

水素脆性が問題になるのは、引張強さの高い鋼や、焼入れ・調質した熱処理品、高強度ボルト(強度区分10.9以上が一つの目安)などです。こうした部品ではベーキングを前提にします。

一方、強度区分の低い一般的な鉄部品や、そもそも水素が入りにくい処理では、ベーキングは通常不要です。全部品に一律でかけるものではなく、材質と強度区分を見て判断します。

時間との勝負なので、図面に書いておく

ベーキングは、めっき後できるだけ早く(数時間以内が目安)行うほど効果が高くなります。水素が拡散して割れる前に加熱で抜く必要があるためです。だから「あとで必要と分かった」では手遅れになりえます。

図面に材質・強度区分を明記し、必要ならベーキングの指示も書いておくと、処理先が最初から段取りを組めます。強度区分が図面にないと、処理先は判断できず、対策されないまま流れる事故につながります。

確認ポイント

相談・判断の前に見ておくこと

材質と強度区分が図面に書かれているか

焼入れ・調質などの熱処理品か

高強度ボルト・ばねなど、割れると危険な部品か

詳しく知る

背景を掘り下げるページ

ほかの質問

あわせて読まれる質問

よくある質問の一覧へ