よくある質問 ・ 電気亜鉛めっき

溶接後の部品もめっきできますか

結論

できますが、溶接のやり方次第で不良が出ます。溶接部に残ったスパッタやスラグ、溶接焼け、すき間があると、そこにめっきが乗らなかったり、あとから液がしみ出して錆やふくれの原因になります。めっき前提なら、溶接の仕上げと構造を先に決めておきます。

問題はめっきではなく、溶接部の状態

亜鉛めっきは前処理で酸洗いをして、鉄の地肌を出してから処理します。溶接部に酸化スケール(溶接焼け)やスパッタ、スラグが残っていると、そこは前処理で落としきれず、めっきが密着しません。仕上がってから、その部分だけ皮膜が付いていない、色が違う、という不良になります。

つまり「溶接後にめっきできるか」の答えは、溶接部をどこまできれいに仕上げてあるかで決まります。めっき屋の問題ではなく、溶接側の宿題です。

すき間と袋構造が、あとで効く

板を重ねた溶接や、ぐるりと囲まない部分溶接には、微細なすき間が残ります。前処理やめっきの薬液がそこに入り込み、あとからじわじわしみ出して、周囲を錆びさせたり、塗装のふくれを起こしたりします。「液だまり」「あと錆」と呼ばれる不良です。

対策は、全周溶接ですき間をなくすか、逆に液が抜ける穴を設けるかのどちらかです。閉じた中空構造は、溶融亜鉛めっき(どぶづけ)では破裂の危険もあるため、空気とめっき液が抜ける穴が要ります。

溶接前にめっきする選択肢もある

部分的にしか防錆が要らない、あるいは溶接部の見た目を気にしないなら、めっき済みの材料を溶接する手もあります。ただし溶接の熱で溶接部周辺のめっきは焼けて失われ、そこは無処理の鉄になります。その部分をどう防錆するか(補修塗装など)を決めておく必要があります。

溶接後にめっきするのか、溶接前なのか、部分的に割り切るのか。これは設計段階で決める話で、図面に溶接記号と一緒に処理範囲を書いておくと、あとの手戻りが減ります。

確認ポイント

相談・判断の前に見ておくこと

溶接部のスパッタ・スラグ・溶接焼けを除去してあるか

重ね溶接や部分溶接に、液が残るすき間がないか

中空・袋構造に、液と空気が抜ける穴があるか

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