よくある質問 ・ その他の処理

粉体塗装とカチオン電着塗装はどう違いますか

結論

カチオン電着は液に浸けて通電し、隅々まで均一に薄く付ける処理で、防錆の下塗りに強みがあります。粉体塗装は粉を吹き付けて焼き付ける処理で、厚く付き色数も豊富ですが、袋部や隙間には届きにくい。防錆下塗りか、意匠を含む上塗りかで選びます。

つきまわりが決定的に違う

カチオン電着は、部品を塗料の液に浸けて電気を流し、電気化学的に塗膜を析出させます。電気が届く範囲には均一に付くため、袋形状や隙間、内面にも塗料が回ります。複雑形状の防錆に強いのはこのためです。

粉体塗装は、静電気を帯びた粉を吹き付けて焼き付けます。吹き付けなので、粉が届かない袋部や奥まった面には付きにくく、複雑形状では塗り残しが出やすくなります。

膜厚・色・意匠が違う

カチオン電着は薄く均一(15〜25μm程度)で、色は限られ、単独では意匠性を求める用途に向きません。紫外線に弱く、屋外で単独だと劣化します。防錆の下塗りとして使い、上に別の塗装を重ねる構成が典型です。

粉体塗装は厚く付き(数十〜百μm超)、色数が豊富で、意匠性と耐候性を出せます。厚みで防錆にも寄与します。見た目と厚みが要る仕上げに向きます。

組み合わせて使うこともある

両者は対立するものではなく、役割が違います。防錆はカチオン電着の下塗り、見た目と耐候性は粉体や溶剤の上塗り、という組み合わせも成り立ちます。自動車部品などで使われる構成です。

選ぶときは、防錆を担うのが下塗りなのか塗膜そのものなのか、複雑形状か、意匠や色数が要るか、屋内か屋外か、を整理します。単独で使うか組み合わせるかも含めて、処理先に用途を伝えてください。

確認ポイント

相談・判断の前に見ておくこと

袋部・隙間・内面など、塗料が届きにくい形状か

防錆下塗りか、意匠を含む仕上げか

屋内か屋外か(紫外線・耐候性の要求)

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