まず前処理を疑う
塗膜が剥がれるとき、原因の多くは塗装そのものではなく、素地の状態にあります。加工油、防錆油、指紋、切りくず、錆、溶接焼け。これらが残ったまま塗ると、塗膜は素地ではなく汚れの上に乗ります。
処理先は入荷した部品の状態から前処理条件を決めます。ですが、その部品がどう作られ、どんな油を使い、どれだけ保管されていたかは、発注側にしか分かりません。ここを伝えないと、前処理が足りないまま処理が進みます。

この処理の基本
塗膜が剥がれるとき、原因の多くは塗装そのものではなく、素地の状態にあります。加工油、防錆油、指紋、切りくず、錆、溶接焼け。これらが残ったまま塗ると、塗膜は素地ではなく汚れの上に乗ります。
処理先は入荷した部品の状態から前処理条件を決めます。ですが、その部品がどう作られ、どんな油を使い、どれだけ保管されていたかは、発注側にしか分かりません。ここを伝えないと、前処理が足りないまま処理が進みます。
カチオン電着塗装を下塗りにして上塗りを重ねる場合、上塗り材との密着が問題になることがあります。電着塗膜は硬く、上塗りの食いつきが悪い場合は、足付け(軽い研磨)が必要になります。
また、電着から上塗りまでの時間が空きすぎると、表面が劣化して密着が落ちることがあります。工程間のリードタイムも条件のうちです。
飛び石、擦れ、薬品、高温。使用環境によっては、密着が正常でも塗膜が損傷します。この場合は前処理を直しても再発します。
剥がれた箇所の写真、発生時期、ロット、使用環境をセットで共有してください。工程の問題なのか、設計・使用条件の問題なのかを切り分けるところから始まります。
確認する項目
原因を一つに決め打ちせず、工程前後の条件を並べて確認します。
| 観点 | 曖昧なままだと起きること | 候補先に伝える情報 |
|---|---|---|
| 材質 | 表面状態で密着が変わる。 | 材質、表面処理履歴 |
| 前処理 | 油分や汚れが残ると不良につながる。 | 洗浄、脱脂、錆 |
| 上塗り | 工程間の相性が影響する。 | 上塗り材、乾燥条件 |
| 使用環境 | 衝撃、擦れ、薬品で剥がれる。 | 使用箇所、負荷条件 |
チェックリスト
材質
前処理履歴
油分・錆
上塗り有無
使用環境
不具合写真
すべて埋めてから相談する必要はありません。未確定の項目は「未定」「現行品に合わせたい」「顧客指定を確認中」と書けば十分です。 空欄にするより、分からない項目として共有した方が、処理可否と追加確認を早く切り分けられます。
相談文の例
そのままコピーして、図面や写真を添えて送れる文面です。
カチオン電着塗装の塗膜剥がれについて、前処理、材質、上塗り、使用環境から確認したいです。
よくある質問
現物、写真、工程履歴、使用環境を見ないと断定できません。
不具合箇所、発生時期、ロット、前後工程を整理します。
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