仕様の確認

亜鉛めっきの黒色クロメート指定で確認すること

黒色クロメートは、単に黒く見えればよい処理ではありません。黒味の濃淡、外観面、摺動や接触、梱包時の擦れ、顧客指定資料まで分けて確認しておくと、量産時の見え方のズレを抑えやすくなります。

黒色クロメートと他のクロメート色調を比較する検査台のイメージ

この処理の基本

黒く見えればよい、では済まない

黒の濃さは揃わない

黒色クロメートの黒味は、部品の形状、亜鉛めっきの付き方、処理槽の中での位置、ロットによって変わります。同じ図面の同じ部品でも、ロットが変われば見え方が変わることがあります。

「黒」という指定だけでは、どこまでの濃淡を許すのかが決まりません。量産に入ってから「前のロットと違う」と言われるのは、この期待値が揃っていないためです。限度見本(これ以上薄いとNG、これ以上濃いとNG)を先に決めてください。

見える面と隠れる面を分ける

組み立てたときに見える面と、隠れる面では、許容できる色ムラが違います。全面に同じ厳しさを求めると、歩留まりが落ちてコストに跳ね返ります。

図面や写真に、どの面が外観面かを印を付けて伝えてください。そのうえで、外観面だけ限度見本で管理する、という決め方ができます。

摺動や梱包で黒は変わる

黒色クロメートの皮膜は、摺動や接触、梱包中の擦れで表面が変化することがあります。組み付け時に手で触れる箇所、部品どうしが擦れる箇所では、出荷時の外観が保たれないことがあります。

使用箇所と接触条件を伝えておくと、後処理やシーラーの追加、梱包仕様の見直しといった対策を先に検討できます。

確認する項目

黒色クロメート指定で確認すること

黒色外観は、部品形状やロット差で見え方が変わるため、色の期待値を先に揃えます。

観点曖昧なままだと起きること候補先に伝える情報
外観面見える面と隠れる面で許容が変わる。外観面、限度見本、NG例
色調ロットや形状で黒味が揃わないことがある。色調範囲、顧客承認
機能面摺動や接触で外観が変化する。使用箇所、接触条件
資料環境資料の要否で回答時間が変わる。RoHS等の提出資料

チェックリスト

問い合わせ前に手元で揃えておくもの

黒色指定の理由

外観面

限度見本

膜厚指定

環境資料

梱包条件

すべて埋めてから相談する必要はありません。未確定の項目は「未定」「現行品に合わせたい」「顧客指定を確認中」と書けば十分です。 空欄にするより、分からない項目として共有した方が、処理可否と追加確認を早く切り分けられます。

相談文の例

黒色クロメートの相談メモ

そのままコピーして、図面や写真を添えて送れる文面です。

黒色クロメート指定について、外観面、色調許容、環境資料、量産時の限度見本を確認したいです。

よくある質問

相談前によく聞かれること

ユニクロから黒色へ変更できますか。

図面指定、顧客承認、外観基準、耐食要求を確認した上で候補先へ相談します。

黒色の濃淡は指定できますか。

完全な色合わせは難しい場合があるため、限度見本や承認条件を先に決めます。

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