処理方式の比較

亜鉛めっきのバレルとラックの違い

バレルとラックは、同じ亜鉛めっきでも向いている部品や外観の見え方が変わります。小物をまとめて処理したいのか、外観面や吊り姿勢を管理したいのかで、コスト、治具跡、打痕、膜厚の見方が変わります。

バレルめっき用の小物部品とラック掛け部品を比較するイメージ

この処理の基本

方式が変わると、外観もコストも変わる

バレルは部品どうしがぶつかる

回転する容器に部品をまとめて入れて処理します。段取りが少なく、小物を大量に処理するのに向きます。治具に掛ける手間がないため、単価は下がります。

ただし、処理中に部品どうしがぶつかります。打痕が付き、エッジが潰れ、細長い部品は絡まります。外観面がある部品や、変形しやすい薄物には向きません。「安いから」でバレルを選んで、打痕で全数不合格になることがあります。

ラックは姿勢を管理できる

治具に一つずつ掛けて処理します。部品どうしがぶつからず、姿勢を管理できるため、外観面のある部品や大型部品に向きます。膜厚の管理もしやすくなります。

その代わり、治具に掛ける手間がかかり、単価は上がります。また、治具が触れた箇所には必ず跡が残ります。跡が残ってよい面はどこかを、先に決めておく必要があります。

どちらかを指定する前に伝えること

部品のサイズ、重量、形状(絡まりやすいか)、外観面の有無、許容できる打痕や治具跡、数量。この情報があれば、処理先が方式を提案できます。

方式を先に指定してしまうと、その方式では成立しない条件があとから出てくることがあります。目的を伝えて、方式は相談で決める方が早く進みます。

確認する項目

バレルとラックの比較

方式名だけでなく、部品サイズ、絡まり、外観面、数量を合わせて確認します。

観点曖昧なままだと起きること候補先に伝える情報
バレル小物や数量が多い部品で検討しやすい。打痕、絡まり、外観面
ラック治具掛けで姿勢を管理しやすい。治具跡、吊り位置、コスト
数量段取りと処理効率が見積に影響する。試作、量産、月産
品質方式で外観と膜厚の管理が変わる。重要面、検査箇所

チェックリスト

問い合わせ前に手元で揃えておくもの

部品サイズ

数量

絡まりやすさ

外観面

治具跡許容

検査条件

すべて埋めてから相談する必要はありません。未確定の項目は「未定」「現行品に合わせたい」「顧客指定を確認中」と書けば十分です。 空欄にするより、分からない項目として共有した方が、処理可否と追加確認を早く切り分けられます。

相談文の例

処理方式の相談メモ

そのままコピーして、図面や写真を添えて送れる文面です。

亜鉛めっきの方式について、バレルかラックか、部品形状と外観面から相談したいです。

よくある質問

相談前によく聞かれること

どちらが安いですか。

数量、形状、品質要求で変わります。方式だけでなく総条件で確認します。

外観重視ならラックですか。

ラックが有利な場合がありますが、治具跡や吊り位置の確認が必要です。

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